ごあいさつ
私が子どもの頃(ずいぶんと遠い昔になりましたが)、入学式の頃は
桜の花が満開で、その下を胸を弾ませて登校したものです。薄ピンクの
花が重なり合った枝が春風に揺れ、まるで門出を応援しているかのよう
でした。それが、いつの頃からか桜の開花時期はだんだん早くなり、
入学式の頃は既に葉桜に。
先日、お花見に行った公園で、真新しいランドセルを背負った女の子が
桜の下で写真を撮ってもらっていました。女の子も、写真を撮る親御さん
も嬉しそうで、見ているこちらも温かい気持ちになりました。
日本の国花が菊であることはよく知られていますが、実は桜も国花なのです。
こんなにも桜の花に惹かれるのには、華やかに咲き、潔く散る、その姿に
憧れを感じるからかもしれませんね。
(時津図書館 館長)